コンパクトSUVで人気のあるホンダのヴェゼル(VEZEL)
私自身、ある都合のより今まで乗っていた軽自動車を手放すことになり、次に乗る車はデザインが良く、なおかつ車中泊のできる車というのを探していました。
そこで、見つけたのがヴェゼル。
今回は購入してから2年経過し、車中泊をしてきたヴェゼルについて、実体験を元にしつつ車中泊の方法やおすすめしたいグッズなどを紹介していきたいと思います。
1.ヴェゼルは車中泊向きか?
コンパクトSUV市場において、他社ではトヨタのC-HR、マツダのCX-3・CX-5、日産のジュークなどといろいろありますが、正直どれもフラットとは言えないシートアレンジが多く、車中泊を念頭にして購入を考えている自分にとっては、ヴェゼル一択でした。
ヴェゼルの場合は、ホンダ車の特徴であるセンタータンクレイアウトのおかげで、フラットなシートアレンジが可能であることが自分にとって魅力的。
自分自身、車を購入する一つの選択肢として、「車中泊できるフラットな車内環境が作れるか?」というのを考えていたので、実際にディーラーに行って調査し、ヴェゼルを購入しました。
2.ヴェゼルの内寸を図ってみた。
ヴェゼルで車中泊をする場合、後ろのラゲッジスペース及び後席を使うことで、寝るスペースを作ります。
長さ160~180cm、幅100cm~120cm、高さ85cm~93cmとなっており、身長170cmまでの人であれば、まっすぐに快適に寝ることができます。
長さについては、前の席を一番前にすることで180cmの長さを生み出すことができるので、前席を触らずに車中泊をするには、160cm以下の身長であるか、斜めに寝るしかありません。
3.実際に車中泊をしてみた。
実際に、納車されてから1週間もしないうちに、車中泊をしました。
装備については、車中泊用のマット、寝袋あとは、目隠し対策用品といったところ。
車中泊マットは、厚さが10cmあるので、後部座席を倒した際に生じる1cmも満たない段差を感じることなく寝ることが可能です。
ただ、私自身身長が170cmほどあるので、前の席をスライドさせなければまっすぐに寝ることができないので、スライドして寝ました。
そうなると、隙間が20cmほどできるので、その隙間を埋めなければなりません。
車中泊マットの場合、厚みがあるので、隙間のほうに足を向けて寝た場合、足元のほうが少し下がります。
なので、厚みのないマットを使用する場合隙間を埋めてから寝るとよいかと思います。
ちなみに隙間は、長さ20cm、高さ30cmほどなので、邪魔になっている荷物などを入れれば、隙間を埋めることが可能かと思います。
高さについては、タントなどの背の高い車に比べると低めなので、人によっては圧迫感を感じるかもしれません。
なおかつ、今回使用した車中泊マットの厚みにより結構座ってるだけでも、高さいっぱいいっぱい。
あと、タイヤハウスがラゲッジ部分にあるので、マットとしては、幅100cm以内でなければマットが収まりません。
ただ、タイヤハウスのくぼみはデッドスペースになるので、荷物や、小物類を置くと快適にスペースを作ることができるかと思います。
4.ヴェゼルで車中泊をした感想
1.よいところ
フラットでほぼ段差なく寝られるのはかなり良い
基本的に、フルフラットに近い状態で寝られるSUVはヴェゼル一択です。ほぼフラットであることというのは、車中泊で快適に寝るうえでとても重要な要素といえます。
しかも「段差がほぼない」というのも大きなポイントの一つ。
人間ちょっとしたくぼみ、段差に違和感を感じてしまいます。その面、ヴェゼルはほぼ段差がないので違和感なく快適に寝ることができます。
ヴェゼルにとって車中泊をする面でよいところは、これにつきます。しかし、気になるところも存在します。
2.気になるところ
荷物収納スペースが意外とない
ヴェゼルの場合、一人車中泊の場合は、荷物収納的に問題がありません。ですが、二人で車中泊をする場合は、荷物を置く場所がかなり制限されます。
基本的に、荷台を寝るスペースにするので、荷物を置く場所は、前席に置くか、後席と前席の隙間になるかとおもいます。小物類は、タイヤハウスのくぼみを使うとデッドスペースを活用できるのでおすすめです。
また、ラゲッジボードがついているのであれば、その上に荷物を置く手段もありです。
ワゴン系に比べると、高さがない
今までで車中泊をしてきた、タントといった軽自動車もそうですが、高さがありました。SUVの場合、デザインとしてどうしても犠牲になるのが、高さです。
確かに、座ってる分には問題がないのですが、着替えなどをするには少し頭がつかえたりします。
さらに車中泊マットの場合、厚みが10cmあるので快適ですが、その分高さを犠牲にしてしまうのが難点です。
もちろん寝るには快適ではありますが、高さのない車に対しては、車中泊マットが逆に厚すぎるかもしれません。
前席との隙間がある
180㎝程の長さを確保するには、前の席をスライドさせる必要が出てきます。
そうなると、隙間が生まれます。
その隙間を埋めなければ、体が宙ぶらりんの状態になってしまうので、隙間を埋める対策が必ず必要です。(車中泊マットの場合であれば、隙間のほうを足側にすれば、なんとか厚みで耐えます)
私の場合は、使わない荷物を置くか、クーラーボックスを置いて対応しました。
上記の気になる点を考慮して、今までの車中泊をしてきた経験を元におすすめのグッズは何なのか考えました。
私が考えるグッズを選ぶ視点としては、3つあります。
読んでいる人にとっては、おすすめとは言えないかもしれませんが、参考にしてください。
5.ヴェゼルの車中泊グッズを選ぶ3つの視点
1.コンパクトである
基本ごちゃつくのが嫌なので、コンパクトですむ最低限のグッズで絞っています。車中泊は限られたスペースをいかにうまく使うかが課題となってきます。グッズがコンパクトであればあるほど、圧迫感を感じることなく過ごすことができます。
2.スタイリッシュである
車中泊をしている時点でどうやねん(笑)という声が聞こえてきそうですが、車を普段使いもしつつ、なおかつみすぼらしくないようにしたいと考えている私にとって、見栄えは重要視したい要素の一つです。
なので、外から見ても見栄えを考えたグッズを選定しています。
3.快適である
一番重要であり、車中泊をする上で快適でなければ旅を楽しむことはできません。とはいえ、快適性を重視したがためにコンパクトとスタイリッシュを犠牲にしたくはありません。3つの視点を考慮しながらグッズを選ぶなかで、すべてが満たされるものを選びました。
今回選んだのは、その車専用で使うグッズです。なので、どの車でも使える、寝袋、照明器具といったものは割愛しています。詳しくは、他の記事を参考にしていただければ幸いです。
6.ヴェゼルにおける視線、照明対策
まず、車内が快適に寝られるように、外から見えないようにする必要があります。寝るなら外から見えないようにしないと、周りの目線、照明の明るさなど気になることがたくさんあるからです。
私自身、2つのアイテムをチョイスしました。
1.アルミサンシェード
ヴェゼル納車前に購入し、初の車中泊で使用したサンシェード。
【良い点】
フルセットなので、すべての窓をカバーできる。
比較的安価である
【気になる点】
収納する場合、コンパクト性に乏しい
使っていくうちに型崩れを起こしてしまうので、窓との隙間ができてしまい、照明の光が漏れる。
2.ブラインドシェード
タントに乗っていた時に使用していて、かなり重宝していたブラインドシェード。ただし、価格はそれなり。
ブラインドシェードの詳しい解説については、
照明・防寒対策をより簡単にスマートにできるアイテムはこれだ!
を読んでいただければと思います。
【良い点】
ピッタリ張り付き、サイズも専用に作られている。なおかつ吸盤数も多いので外れにくい
素材が柔らかいので、型崩れしにくく、なおかつコンパクトに収納できる
【気になる点】
フロントとリアで別売りなので、合わせて買うと結構高い
サンシェードの場合手間をかけてもいいなら、自作するのもよいかもしれません。
以前に作った自作サンシェードの記事があるので、ご参考ください。
どちらも一長一短の面があるので、それぞれの好みになるかと思います。ただ、マルチシェードの場合、後席のみ購入して、前席は見える状態にするというのも一つ手です。
その場合、仕切りカーテンを使って、後ろが見えないようにします。
ピラー部分に取り付けるので、結構簡単に設置できますし、前後ろ両方のマルチシェードを購入するより、安く済みます。
ただし、防犯面においては若干弱くなるので、その面については十分検討してから購入してください。
7.ヴェゼルにおけるマット対策
1.車中泊専用マット
私が車中泊で長年愛用しているマット。耐久性、厚みによる快適性は抜群。ただ、オンリースタイル製を使っているのですが、類似品であるFIELDDOOR製のマットも多分似た感じであると思います。しかも、価格も安く、またレビューしたいグッズの一つです。
【良い点】
厚み10㎝なので、ヴェゼルの多少発生する段差なら全く気にならない
厚みがあるので、前席と後席の隙間も足くらいの重さなら力業で、隙間に何も置かなくても寝られる。
【気になる点】
厚みがある分、高さを犠牲にしてしまうので、車内に圧迫感を感じる
収納時、厚みがある分、それなりに大きい
ヴェゼルといった、背の低い車にとっては、マットの厚みは圧迫感を生み出す要因となりかねません。
そこで私自身、キャンプ用品にも興味があったので、インフレーターマットとして使えるグッズを探して、この間購入したのが…
2.イスカ(ISUKA)「コンフィライトマットレス165」
そこで見つけたのが、ISUKAのインフレーターマット
収納面、重さともに抜群のアイテムであり、厚みも段差が気にならない程度でカバーしてくれるので、ネックとなる高さも殺さずに機能してくれます。
ヴェゼルに乗って、高さを極力犠牲にしないためのマットとして導入したもの。160cmにしたのは、枕部分は自前を用意することで、その分で頭をカバーできると考えたため。180㎝というサイズも用意あり
【良い点】
・厚み3㎝でありつつ、段差を解消してくれる
・車中泊専用マットより厚みがない分、高さを犠牲にしない
・収納においても、かなりコンパクト
【気になる点】
前席と後席の隙間を埋めないと160㎝以上の身長の場合、宙ぶらりんになってしまい快適に寝ることができない。
私自身は、圧迫感をなくすこととコンパクト性を重視するために、ISUKAのインフレーターマットを最近使用しています。隙間については、クーラーボックスや荷物で埋めていますが、エアーマットで埋めるのも一つの手段かと思います。
8.まとめ
この2年間、試行錯誤をしながらヴェゼルで車中泊をしてきて、どんなグッズが良いのか、できる限り快適にするにはどうすればよいのかを考えて試してきました。
普通に寝るというだけであれば、布団を持ち込んで、窓にタオルをかけて、前は市販のサンシェードでも問題ないです。
ですが、限られたスペースをいかに活用し、なおかつ快適でありながら、見栄えもよい車中泊を楽しむのであれば、工夫が必要です。
それぞれのスタイルにあった車中泊を楽しんで、快適に過ごせれば幸いです。